エル・スール
e0080345_17362369.jpg映像詩人・ビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」に続く10年ぶりの第2作

父を自殺で失った少女が父との想い出を回想し、やがて、エル・スール(南)へと旅立つまで…

娘の目から見た父親象が、まだ幼い少女期とティーンへと成長してと、繊細に愛情豊かに描かれます。静かな静かな光と音が印象的

エル・スールは、父が若い日を過ごし、そして捨てた故郷。直接は描かれないけれど、スペイン内戦が影を落としてます… これまた、ちょっと難しいけれど、心の深いところに響く美しい作品です。

個人的に、「聖体拝受」というイベントに「へ~~っ」と感心(子供版・花嫁衣装みたいな正装して教会へ)。日本なら、さしずめ七五三あたりに相当するのでしょうか? 

すごいぞ、NHK BSプレミアム、大盤振る舞いですね。

   (ストーリー)

エストレリャ(イシアル・ボリャン)が、父アグスティン(オメロ・アントヌッティ)がもう帰ってこないと予感したのは15歳の時、1957年の秋の朝、枕の下に小さなまるい黒い箱を見つけた時だ。その中には父が愛用していた霊力のふりこがのこされていた。

エストレリャが7歳か8歳の頃(ソンソレス・アラングーレン)、一家は“かもめの家”と呼ばれる郊外の一軒家に住むことになった。父は、家の前の道を“国境”と呼び、バイクに乗せてくれる。そして、水脈を発見する奇跡を行なって村人に尊敬される父-―そんな父と一緒にいられることだけで嬉しいエストレリャ。母フリア(ロラ・カルドナ)は、かつて教師だったが、内戦後に教職を追われ、家にいて読み書きを教えてくれる。

e0080345_17154370.gif冬の雪の日、南では雪は降らないと母に教えられ、南に想いをはせる父。父は南の出身だが、祖父と大喧嘩をして北へ出たのだ。5月になって南の人が訪れてきた。

アグスティンの母ドナ・ロサリオ(ジェルメーヌ・モンテロ)と乳母ミラグロス(ラファエラ・アパリシオ)だ。エストレリャの初聖体拝受式の日の朝。教会には父は来てくれないだろうとエストレリャが諦めかけた時、アグスティンが教会の入口にいるのに気がつく。

式の後、祝宴で南の曲“エン・エル・ムンド”にのって、エストレリャは父と共に、パソ・ドブレを踊った。その日、陽気に、南に帰ってゆく祖母とミラグロス。やがて、エストレリャは父がイレーネ・リオス(オーロール・クレマン)という女優を想っていたことを知る。

父は、映画館でイレーネ主役の「日かげの花」に見入る。内戦の頃に別れたかつての恋人で、本名をラウラという。彼女を未だに思っているのか。アグスティンはラウラに手紙を書くが、その返事は辛らつなものだった。「8年前に別れて以来、未来に生きる決意をし、女優をやめて一年になるのに、なぜ今さら手紙など……」最後の一行がアグスティンの胸を打つ。「今でも夜の来るのが恐い」……。

アグスティンが最初の家出をしたのはそんな事があった直後だった。15歳に成長したエストレリャ。孤独に沈みがちな父。クランド・ホテルで食事に誘ってくれた時、それが最後になるとは思っていなかった。隣りのサロンでは、新婚を祝って、あの“エン・エル・ムンド”のメロディーが流れていた…。
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by noho_hon2 | 2011-11-25 17:07 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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