終りに見た街
e0080345_923690.jpg思えば、これまでも語りつくされ、ほとんどパターン化された感のもの(戦争体験)を再びとりあげるのは「ああ、またか…」の感。

それに、あえて挑戦して「(斬新な斬り口で)ビビッドに追体験させる」「それによって、思わず考えさせる」のって、本当に“難しいこと”ですよね。

でも、ディテール部分に「本当に、それを体験した人間でないと知りえないリアル」が光ってたり、(貧困と食糧難、プレッシャーによる人々の余裕なさが、妻を苦しめ、夫に不満をぶつけた時。「俺だって、毎日、殴られているっ!」にハッとしたり…)

並々ならぬクリエイターならではの眼力と想像力がきわだってて、(最初に音をあげた、現代っ子達が、いつのまにか時代の空気に、すごい勢いで“染められていく”展開とか)一線を画した作品に仕上がってた気がしました。

     やはり、山田太一、おそるべしっ!

個人的には、ラストのエンドロール。映像センスがきわだつメッセージ性が、とても秀逸だったように思われました。

きくところによると、この作品は、あの「想い出づくり」「早春スケッチブック」等々、名作がどんどん生み出された時代。もっとも、彼が最も脂がのっていた時期に生まれたシナリオ、なんですってね。

(個人的には、「岸辺のアルバム 」の原作。“大手会社に勤める、お父さんが関わってたヤバい仕事”が、あまりにもヘビィで、“テレビ的には変えられてた”のが、驚きだったし、ショック。うんと印象的に残った記憶あります)

ひょっとして、その暗さと特異性。視聴率的にはナニかもしれないけれど、ひとつの「テレビの役割」としての、スタッフの心意気を、大いに評価したい気がしたのでした。
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by noho_hon2 | 2005-12-06 09:41 | テレビ | Trackback(2) | Comments(2)
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Tracked from 邦画ブラボー at 2005-12-06 10:03
タイトル : 山田太一脚本「終わりに見た街」
山田太一が、戦争体験者として現代人に戦争というものをリアルに説明しようとし未来への警鐘をこめようとした意欲作。・・であったと思う。この作品は以前に放送されたもののリメイクだそうだがそれは見ていません。テレビドラマの名手として名高い原作者によっていきなり戦時下に放り込まれた普通の家庭のとまどいや不安、生活の変化や街の様子が細かく書き込まれていた。「二子玉川のデパートが無い」「246も無い」という言葉や、「どらえもん」や「マクドナルド」「ケンタッキー」などの具体的な名称が台詞に出てきたのもドラマに現実味を...... more
Tracked from My Dear Yuming at 2005-12-08 21:52
タイトル : この間の土曜日に見たドラマですが
「終わりに見た街」というドラマを見ました。大好きな山田太一さんのドラマでしたので、何ヶ月か前から結構楽しみにしてました。ある朝目覚めたら、自分の家族と家、それから幼馴染の父子以外のすべてが昭和19年になっていた・・(もしくは、主人公一家と家と幼馴染の父子が昭和19年にタイムスリップした)という設定でしたので、では、どうやって現在に戻るんだろう・・と思ってみてました。観終わってみると、未来への警告・・ってドラマでした。昭和19年の世界は「夢」(眠っている間に見る・・)であったかのような感じですね。ある朝...... more
Commented by kobakonoko at 2005-12-06 16:36 x
こんにちわ☆見ましたよ、ひさびさの山田太一ドラマ。

わたしも「俺だって、毎日、殴られているっ」の部分、反応しました。
ああいう状況で女はやっぱり「労わり・ねぎらいの言葉」がほしいし、愚痴をこぼしたいんでわって。
それに対する中井くんの返答がに妻はハッとするんだけど、個人的には「お互い大変だね」くらいは言ってほしいんです(無理だけど^^;)
この辺「男たちの旅路」に通じる山田太一的な男の不器用さが出ていたな、なんか思って見てました~。
Commented by noho_hon2 at 2005-12-06 19:07
わぁ、 kobakonokoさんも、同じところが印象に残ったんですって? なんだか嬉しいな嬉しいな… 実は、私もまったく同じことを感じました。殺伐としてるからこそ、いたわりあう光景も見たかった気がして

たしかに、「男の不器用さ」が、うまい感じに前面に出てて「なるほどなぁ…」でしたよね。製作者達の想いをも、代弁してる?ような気がしてしてしまったのでした。
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