となりのトトロ
e0080345_13555744.jpg宮崎駿監督、いわく。
「なんでもないようなことでも、丁寧に描けばおもしろくなる」とのことですが、まさに、そのお手本!のような作品ですよね。

名作のアカシ… それは「何度みても、発見がある」って部分かもしれません。

クリアな映像でみる今回は、今まで以上に「惹きこまれ」ました。だって、なにげないシーンほど、ほとんど驚嘆レベルに、きっちり描き分けられてるんですもの。

たとえば、食事シーンひとつとっても、朝、バタバタとあわただしく食べる御飯と、昼間の畑で、おばあちゃんと一緒にパリポリ食べる、とれとれ野菜のシーンとでは、音と表情からして全然、違います! その「おそるおそる…」ぶりと、目を見開いての感動♪は、見事っ!

そういう意味では、冒頭。新居に着いてから、つぎつぎと発見しては、どんどん興奮していくさま。「おずおず…」と「わくわく」の入り混じった、子供達の様子は、ほとんど絶品!ですよね。

小道具ひとつにせよ、炊飯器でなく、レトロなオカマだったり、バタバタとオート三輪が走ってたり… 急いで知らせる時。隣りのボクがオトナの自転車に斜め乗りし、立ちこぎしてたり… ほんにディテールが心憎いばかり。

なにより、4歳とメイと、小6のサツキとでは、体型はもちろん、表情から、身体の微妙な動きに至るまで、性格を含め、アッパレなまでに“違う!”んですもの。

とくに、病院から電報が届き、父親も留守の間の悪さが重なり、不安がつのって泣きだしてしまうシーンなぞ、じつに象徴的。

本能が爆発するように、みるみる相好が崩れ、ふんぎゃ~! 全身で泣くメイと、途中まで、健気にこらえ、理性的にテキペキと行動。お姉ちゃんらしくしてたのに、そこは子供のこと。おばあちゃんの前で、堰が切れたかのように、泣き出して止まらなくなるサツキの様子は、切ないほどに心情と状況が伝わってきて、胸がジンとなります。

夏の光、夕焼けの斜めからさす光、夜風と月夜の薄明かり。幼い姉妹がバスを待ってる間、雨の降り方が、どんどん変わっていくさまを、水溜りと傘の雨音で表現したり… 夜の空中遊泳、猫バスの疾走感、トトロの「ふかふか感」…

名作の名作たるゆえん。表現の神は「細部に宿る」というけれど、まさに、それを実感。
大した作品は、頭でなく「五官に訴える」のが、思いっきり大納得!ですよね

なにより「オバケ屋敷に住むのが夢だったんだ」と笑い、巨木に「サツキとメイがお世話になりました」とお礼をする、お父さんがイイです。リアルとファンタジー要素の、見事な融合…

国境を越えて「知らない世界なのに、ワカル。そして懐かしい」と言わせしめたのも、改めて「なるほどなぁ…」なものがありました。宮崎アニメの「最高傑作のひとつ」との呼び声が高いのも、分かるような気がしたのでした。改めて、ハハ~~ッ

これだけ長きに渡って“愛される”作品を生み出せたとしたら、それだけで、とても幸福なこと、ですね。
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by noho_hon2 | 2006-07-31 09:07 | 映画 | Trackback(4) | Comments(8)
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Tracked from Mon plaisir ☆ at 2006-09-20 00:01
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となりのトトロブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメントこのアイテムの詳細を見る 久しぶりに観ました~。懐かしいっ♪ 昭和30年代を舞台に、家族愛、姉妹愛がいーっぱいつまった心温まるストーリー。 メイちゃん、純粋無垢で好奇心旺盛で、本当に可愛いんだ{/heartss_pink/} サツキちゃんは、お姉ちゃんだからしっかりしなきゃ!ってメイちゃんの前では頑張ってるけど、やっぱりパパやママに優しく頭をなでられると泣いちゃうんだ。 私も二人姉妹の長女だから、分かるなぁ~、その気持ち。 昔、妹と二人で迷子にな...... more
Commented at 2006-07-31 18:34 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by noho_hon2 at 2006-07-31 18:46
ハートさん、こんにちわ。をを、ハートさんにとっては、これがベストワン!ですか? 私も、なにげない場面で、うるっとなってしまいます。特に、木がぐんぐん伸びていくシーンなぞ、訳もなく好きで好きで… あのBGMが流れるだけで胸が熱くなってしまいます。不安なキモチで迎える夕焼けなんか、もうダメ… 同感同感。トトロの傘に猫バス、じつに素晴らしい!ですよね。
Commented by きらら at 2006-07-31 21:38 x
こんばんは☆
私も 宮崎アニメでは これがベストワン!!なんですよ♪
もう何度観たか知れません
女の子が生まれたら メイちゃんってつけようね・・・って
お兄ちゃんに言っていたものでした
で 生まれたのは男の子 あはは~~~☆
この映画は どこを切り取っても 優しい優しい・・・ですよねっ♪
Commented by みふゆ at 2006-08-01 00:15 x
途中からでしたが、やっぱり見ちゃいました~(^^)
サツキとメイがけんかして、ふてくされてそっぽむいて寝ころがってるシーンがありますよね。
私も妹と、同じようなことしてたな~となつかしい思いです。
メイがいなくなってからは、何度見てもはらはらどきどき、そして見つかったときの感動はいつも新鮮です。
エンディングテーマ中にお母さんが帰ってくるシーンがありますが、それを見ていつも胸がいっぱいになります。
Commented by noho_hon2 at 2006-08-01 07:29
きららさん、こんにちわ。なんと、きららさんにとっても、これがベスト?! やはり人気、高いですね~~っ。ある雑誌で“魔法の映画”と呼ばれてたのもワカル気がしました。(子供のガヤガヤが止まり、やがて、一緒に見てた母親達も吸い寄せられる意味で) もしも、その当時、生まれて「メイちゃん」と名づけられた子がいたとしたら、もう、花も恥らう、ハイティーン… 思わず、しみじみ、ですね
Commented by noho_hon2 at 2006-08-01 07:34
みふゆさん、こんにちわ。私には、あのサツキとメイの、姉妹っぷりが羨ましくて、いつも「いいなぁ…」と思いつつ見てしまいます。そして、サツキの気持ちになったり、メイの気持ちになったり… ドキドキわくわく。そわそわ、はらはらしてしまいます。エンディングも、おばあちゃんに迎えられたり、お母さんを迎えたり… なんともいえず素敵ですね♪
Commented by ヨウコ at 2006-08-01 21:11 x
こんにちはっ。TBありがとうございました。
こちらからも送らせて頂きました☆
トトロいいですよね!
途中何度かうるっとしながら見てました。特にサツキちゃんが泣くシーンが切なくて…!
本当に子どもたちが生き生きしていて、何度見ても飽きない大好きな映画です!
Commented by noho_hon2 at 2006-08-02 07:33
ヨウコさん、こんにちわ。名作ほど、何度みても楽しめて、同時に「見る状況や年齢によって、印象が刻々と変化」って心境。とてもよく分かる気がしました。特に、“ぐっとくる場面”が変化してくるのも興味深いですよね。それにしても、英語のトトロ! 御覧になられた、だなんてイイなイイな。個人的には、お父さんが、どういう雰囲気になったのか、興味を感じたりしてね (^v^) サツキやメイが泣いたり笑ったりすると、こちらまでニコニコなったり、うるっとなったり… 本当にトトロ、改めて素晴らしい作品ですね
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