映画史に、燦然と輝く名作。金字塔作品!
それも、あのフェデリコ・フェリーニとトゥリオ・ピネリが、原案、脚本を書き、フェリーニ監督が、妻で女優の、ジュリエッタ・マシーナを「最も輝く!」作品を撮ったのですから、
ものすごい夫婦愛であり、映画の神様、降臨!なエピソードですよね。
ジュリエッタ・マシーナが演じた、貧しい上に、少々足りないがゆえに、母親から芸人へと売られてしまった、娘。ジェルソミーナは、
全女優が「1度は、演じてみたい!」と思うほどの役柄だそう、なのも、分かる気がして…
ちなみに、この頃から、音楽担当の、ニーノ・ロータ、活躍されてたんですね。
(「太陽がいっぱい」「ロミオとジュリエット」「
ゴッド・ファーザー、愛のテーマ」が、あまりにも有名!)
その影響は多大で、大槻ケンヂは『くるぐる使い』にて同映画に対し「『道』は大好きな映画で、僕は何度見てもホロホロ泣いてしまうのです。」と述べていて、表題作の短編の下敷きに使用したことを明かしているそう、
『男はつらいよ』などで知られる、山田洋次は本作に影響を受けたことを公言しており、阿川佐和子司会の番組サワコの朝に出演した際も、音楽リクエストコーナーで、本作のニーノ・ロータのサントラを選んだほど。
フェリーニを敬愛している井筒和幸は、自身の推薦映画を紹介する自著で、フェリーニの『8 1/2』『フェリーニのアマルコルド』と共に、本作を推薦しているほどだとか
ある意味、ヒッチコックや、キューブリック監督と並ぶ、偉大な存在… なのかな?
フェデリコ・フェリーニ… 夫婦愛にまで恵まれたとは、なんと幸せな人生なのでしょう。
女優さんと監督が結婚するパターンは少なくないけれど
(たいがい、映画を撮ったあとに結婚パターンが多いですよね。ふと「
Shall we ダンス?」が縁で結婚した、草刈民代と、周防監督のパターンも思い出しました)
このタッグ・パワーは、伊丹監督も、真っ青?!かも。
しかし、ジェルソミーナの死も、何年かして「聞き覚えある詩…」として、伝え聞きだったし、終わり方も、ここに至って、初めて、夜の浜辺で号泣するザンパーノを、さらりと写して、FINとは… ヨーロッパ映画は、かなり唐突だなぁ、と感心。
最初は、雑誌の映画特集の、あまりのランキングの高さに興味をもち、見たのですが、「いつか、また、見てみたいナ…」と思ってただけに嬉しかったです。感動…
(解説)
旅回りの道化師と一人の女をめぐって人生の哀歓をつく、五四年ヴェニス国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞、五六年ニューヨーク映画批評家協会最優秀外国映画、五六年アカデミー最優秀外国映画賞各受賞の話題作。「無防備都市」「戦火のかなた」のシナリオを執筆したフェデリコ・フェリーニとトゥリオ・ピネリが原案、脚本を書き、同じくフェリーニが監督した。撮影は「恋愛時代」のオテロ・マルテリ、音楽は「戦争と平和」のニーノ・ロータ。主演は「ノートルダムのせむし男」のアンソニー・クイン、フェリーニ監督夫人のジュリエッタ・マシーナ、「白鯨」のリチャード・ベイスハート、「ファビオラ(1948)」のアルド・シルヴァーニ。
(ストーリー)
純粋無垢なジェルソミーナは粗暴な旅芸人のザンパノに買われ、奴隷のようにこき使われる。それでも彼女は自分が必要されていると信じて寄り添おうとするのだが…。主題歌の悲しいメロディが切なく胸に突き刺さる、フェデリコ・フェリーニ監督の代表作。