2010年 04月 06日
Pink、ヘルタースケルター |
ある時期。岡崎京子を熱烈・崇拝する方の多さ、興味を覚えて代表作を読んでみたのですが、なんだか、しんみり。感慨深いものがありました。「Pink」は、22歳。昼はOL、夜は売春しながらワニを飼う女の子の物語。「ワニと共に暮らす」意味で、80年代のヒット米ドラマ「マイアミ・バイス」を連想させます。
(主人公のひとり。ソニー・クロケットは離婚のがけっぷち。ヨットでワニと共に暮らす)
「幸せになりたい」「欲しいものは我慢できない」ってあたり、強烈に80年代を感じてしまいました。結局、部屋をジャングル化させようとして失敗。水びだしにして追い出され、継母の愛人宅に転がりこむ、という展開もキョーレツです。ワニは結局、怒った継母の手により、知らぬ間にバッグにされちゃうし (^^;)
大きな飢餓感を抱きながら、でも、へこたれない。じつにパワフルなあたり、人々の心を代弁し、とらえたのかなぁ、と感心してしまったのでした。
同時に、そのベクトルを、さらに濃厚にして明暗くっきり、なのが「ヘルタースケルター」。(こちらは90年代作品)全身整形を施し、トップ・モデル&タレントとして活躍。美貌と人気、名声を手に入れた、りりこ。自らの若かりし頃のクローンとして、りりこを支える事務所社長。だけど、その代償はあまりにも大きく、りりこは痛々しいまでに破滅街道一直線。
りりこに焦りをもたらす、天然・美少女。こずえの天真爛漫さが、コントラストで切ないです (思いっきり、十代前半でデビュー。寵児になった吉川ひなのを連想させます。姓まで、そのものだしぃ)
きくところによると、作者・岡崎京子は、この「ヘルタースケルター」連載直後に交通事故にあい、元アシスタントだった安野モヨコ等の努力により出版。この作品で2003年度文化庁メディア芸術祭・マンガ部門優秀賞、2004年第8回手塚治虫文化賞・マンガ大賞を受賞したんですってね
あまり予備知識なく読んだので、そのスタイリッシュな作風。「時代の空気と痛みをもあぶりだす」醍醐味とは知りませんでした。(キモチが弱ってる時は、あまり、お薦めできないかも)同時に、天才は狂気を表現してこそ、を、再確認
by noho_hon2
| 2010-04-06 13:13
| アニメ・コミック
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