Ｑ１０（キュート）「正体がバレタ！！ずっと一緒にいたいのに・・別れの時」

思えば、初回と２回目の、（山場が）レトロソング。そして、３回目が中原中也の詩。そして、今回は心臓の鼓動をベースにくる、とは思いませんでした。やるなぁ…

冒頭、小川先生親子から「Q10はロボットだけど、今の仮の姿は“女子高生”だから…と教えられたＱ１０“キュート”の、腕と首くねっな表情が可愛かったですよね。

Q10の正体に気付いた中尾（細田よしひこ）は「誰にも言わないので、Q10を自分にくれ」と、平太（佐藤健）に迫ってきます。

奥歯のスイッチを押すと初期化するものの、記憶は残ると言われ「問題ないのでは」と言われながらも、心が「嫌だ！」と叫んで身体が躊躇する平太。Q10を失いたくない自分の本心に気がつきます

なぜか、人間や犬の存在を「心臓の鼓動」で確かめてるQ10。そのCDを渡すのが、今回の全編を貫くテーマ。「生きてる証」？！

インターネットで中傷されて傷ついてる民子（蓮佛美沙子）
だけど、気にする事はないと武彦に励まされます

影山（賀来賢人）がカナダに行くと知り、動揺する恵美子（高畑充希）
自分は(自信が持てないけれど）高校教師だと叫ぶ小川先生（田中裕二）
中尾の黒い衝動をいさめようとする月子（福田麻由子）…　彼女は、Q10の、特に過去について、なにか秘密を知ってる模様ですね

それぞれの想いが、Q10が録音した鼓動の音で繋がってるのが不思議な余韻でした。

とくに最後の平太のモノローグがヨカッタな

　　　僕らは、みんな、あの鉄塔みたいなものだ
　　　みんな、根っこに、どうしようもない想いを抱えながら空に向かって立ってる
　　　そして、頼りない電線でつながり、声にならない声で叫んでる…
みたいなつぶやきに、ジンときました。

あいかわらず、今回もシュールな不思議ワールドでしたが、ヨカッタです。
キュートならではの無垢ビジョン。それと対をなす、平太らしい感受性が冴えてました。思わず、しみじみ…