鍵のかかった部屋「犬のみぞ知る」

前回の田舎出張バージョンでは、芹沢（佐藤浩市）が留守だった分、今回は、存分に芹沢劇場！　かぎりなく、彼が主役の感でした。

本筋ミステリーの絶好スパイスとして、役者力！な、お茶目さを堪能。ころころ変わる態度と表情、を眺めてるだけでも楽しめました。主役の榎本（大野智）が、クールな分。青砥純子（戸田恵梨香）の表情豊かさもあいまって、いいトリオです

今回の密室の鍵は、玄関の犬で、キーワードは音、というか周波数…　時間トリックでもあった分。逐一登場する、解説の図が、親切でわかり易かったです。

ヒントになった、公園のモスキート音（年令によって聞こえたり聞こえなかったり）も、なかなか…

もはや、かぎりなく、アイディア勝負。巧妙トリック・心理劇な分、話題になってるＢＧＭ（売上絶好調らしい、ですね）とあいまって、「…なるほどなぁ」

なにげに、ゲストとして、アイドル・タレント役で志田未来が出てたんですね。月９ならではの、贅沢さ…　いかにも、あやしげな橘麻美（岩佐真悠子）と見せかけ、じつは実行犯は…　だったとは　（前髪をおろし、地味服で、MEGUMIも、戸田ちゃん並に、化けてましたね）

榎本と純子のオチもユーモラスで、思わず　(^ｰ^*)

　　　　（ストーリー）

榎本径（大野智）は、青砥純子（戸田恵梨香）、芹沢豪（佐藤浩市）とともに、遺体となって発見された人気漫画家・中田文恵の自宅にやってくる。玄関でまず榎本らを出迎えたのは、激しく吠える犬だった。榎本らを案内した文恵の姪・友香（志田未来）は、この犬は文恵以外の人間が通ると必ず吠えるのだ、と説明した。

文恵には、橘麻美（岩佐真悠子）と安西理佳子（MEGUMI）というアシスタントがいて、自宅兼作業場の文恵の家に毎日通って来ていた。作業時間は自由だったため、文恵が亡くなった日、麻美は朝から午後5時頃まで仕事をして帰宅、その後、午後10時頃にやってきた理佳子が作業場で死亡している文恵を発見、通報したという。

現場は、玄関はもちろん、すべての窓に鍵がかかった密室だった。アシスタントのふたりは合鍵を持っているが、玄関付近にいる犬に吠えられずに入室することは不可能だった。近隣住民の証言で、午後5時に麻美が帰宅してから午後10時に理佳子がやって来るまでの間、犬は一度も吠えていなかったとわかった。

警察は、酒に酔った文恵が資料につまずいて転倒、その拍子に棚から落下した置物が頭を直撃し死亡したと推定していた。純子らが友香から話を聞いていると、自分はやっていないと言って、麻美が入ってきた。その後、庭で犬が吠える声がして、今度は理佳子がやってきた。犬が苦手だという理佳子は、手に超音波で犬を撃退する道具を持っていた。

別室での検証を終えて戻ってきた榎本は、もうひとつだけ確認したいことがあると言い…。

今回の事件は決して目で追ってはいけません。匂い、音、感情・・・見えないモノこそ、真実が隠されています。