2014年 03月 05日
ゆっくりさよならをとなえる |

「いままでで一番多く足を踏み入れた店は本屋、次がスーパーマーケット、三番めは居酒屋だと思う。なんだか彩りに欠ける人生ではある」。
春夏秋冬、いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸で、釣竿の番を頼まれもする。
まごまごしつつも発見と喜びにみちた明け暮れを綴る、深呼吸のようにゆったりとしたエッセイ集、とのことですが…
ちょっと湿り気と匂いとユーモラスさと余韻のある筆致。こんな風に、なにげない日常を違う角度から見られる視点は斬新ですよね。
体調やお腹の減り具合によって図書館に行きたかったり、本屋さんに行きたいかが異なったりするあたり「へ~ぇ」(図書館と本屋さんとは、本達のスタンスというか、アピール度が異なるのだそうです)だったのに、
じつは「本を読む」ことに開眼したのは、割とオクテで、少し大きくなって「読み聞かせて」もらって初めて、だったのも面白いなぁ、と感じたのでした。
いっとき、教職に就かれてたそうですが、その時代の自らをして「となりの山田くん」の、無気力・ぐうたらな女先生そっくり、って、おっしゃられてましたもんねぇ。
個人的には密かに「大女は不便である」のオハナシがサプライズで、「16巻はいずこ」(拾った漫画がきっかけで、探しまわる)エピソードがお茶目で妙にウケたのでした。
by noho_hon2
| 2014-03-05 17:17
| 本、雑誌
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