2016年 02月 23日
の・ようなもの |

なんとも不思議な魅力のある青春群像でした。
秋吉久美子がチャーミングで、当時、素人同然だった、なかなか古典落語がうまくならない二つ目の落語家・志ん魚(伊藤克信)が、なんともイイ味だしてます。
特に、落ち込むことがあってのち、同僚の真打ち昇進を見守る余韻が、しんみり
序盤、友人のカンパで行くことになり、出会ったソープ場・エリザベス(秋吉久美子)の次に出会った女子高生の家に上がることになり、落語を披露するも、
彼女からも、父親からも「下手」だと言われ、終電の無くなったのち、歩いて帰宅するエピソードの道中が、ロードムービー感で、なんだかジーーーン。
追いかける彼女のキメもまた素敵でした。
そこは、80年代の作品、プロの方々も、自在にゲスト出演してて、みな若く、小堺一樹と関根勤の、ひょっとして「おすぎとピーコのパロディ?」あたりも、クスリとなりました。ある意味では、「間宮兄弟」にも通じる、独特の世界観であり、浮世離れ感であり「僕達急行 A列車で行こう」「(ハル)」にも似た青春群像だったの… かも。
「負けた者」「はみだした者」に愛?!
のちの、色々な森田監督作品のルーツが詰まってますね。
いろいろな意味で、考えさせられました。
続編にあたる新作「の・ようなもの のようなもの」も、ぜひ機会があれば、観てみたい気がしたのでした。
(ストーリー)
修行中の二つ目落語家の若者は、23歳の誕生日に初めてソープランドへ行き、エリザベスと出会う。彼女はペンギンブックスを読むインテリ女だった。そんな時、落研の女子高生がやってきて、若者はそのなかの一人が気に入る。落語家とソープ嬢、女子高生の恋物語を軽やかに描いた森田芳光の劇場用映画デビュー作。
by noho_hon2
| 2016-02-23 13:06
| 映画
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