2016年 04月 05日
6才のボクが、大人になるまで。 |
たとえば、日本の朝ドラは、主に何かを成し遂げた人の生涯を半年で描きますが、この作品は、ベクトル的に、その真逆…同じ出演者(主人公は少年)が6才から大学入学の18才になるまでの、12年の歳月を根気よく同じキャストで描き続けたのですから驚きです。多くの受賞も納得、でした。
両親は、大学在学中にできちゃった結婚。でも、復学して学び、ステップアップする母親側のガッツや、
何度も結婚を繰り返し、中には、暴力亭主もいて、同時に、父親側も家族が増えて、家族が翻弄されるさまを「ありのまま」に描いて、ジーーンだったのでした。
賛否両論ありそうですが、日本では考えられない米国のドライでクールな家族事情に触れて驚嘆したり、「でも、同じ人間なんですね」と感じる普遍性に共感したり、
ラストの母親の親離れ、子離れの寂しさを描いた旨は、かなり米国式でしたが、心情的に分かるような気がしたのでした。
毎年、ある時期ごとに撮ってるだけに、身体の成長ぶりがサプライズ。同時に、この企画自体の懐深さに心撃たれたのでした。
個人的に、少年の初恋と失恋にしんみり。
主人公の少年メイソン、このままアート(写真)の才覚を開花できるとイイですね。
いろいろな意味で考えさせられました
(解説)
「ビフォア・ミッドナイト」のリチャード・リンクレイター監督が、ひとりの少年の6歳から18歳までの成長と家族の軌跡を、実際に12年をかけて撮影したドラマ。主人公の少年メイソンを演じるエラー・コルトレーンを筆頭に、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレーターの4人の俳優が、12年間同じ役を演じ続けて完成された。第87回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞ほか計6部門で候補に挙がり、アークエットが助演女優賞を受賞した。米テキサス州に住む6歳の少年メイソンは、キャリアアップのために大学に入学した母に伴われてヒューストンに転居し、その地で多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会や母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験し、大人になっていくメイソンは、やがてアート写真家という将来の夢を見つけ、母親のもとを巣立つ。12年という歳月の中で、母は大学教員になり、ミュージシャンを目指していた父も就職し、再婚して新たな子が生まれるなど、家族にも変化が生まれていた。
(ストーリー)
メイソンは、テキサス州に住む6歳の少年。キャリアアップのために大学で学ぶと決めた母オリヴィアに従って、姉サマンサと共にヒューストンに転居した彼は、そこで多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父メイソンSrとの再会、母の再婚、義父の暴力、そして初恋。周囲の環境の変化に時には耐え、時には柔軟に対応しながら、メイソンは静かに子供時代を卒業していく。やがて母は大学の教師となり、オースティン近郊に移った家族には母の新しい恋人が加わる。一方、ミュージシャンの夢をあきらめた父は保険会社に就職し、再婚してもうひとり子供を持った。
12年の時が様々な変化を生み出す中、ビールの味もキスの味も失恋の苦い味も覚えたメイソンは、いよいよ母の元から巣立つ日を迎えることに・・・。
by noho_hon2
| 2016-04-05 18:27
| 映画
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