ドラマスペシャル「不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事」

第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をＷ受賞した、社会派ミステリの新旗手・大門剛明のデビュー作を初ドラマ化

最初、見始めた時は「テレビ朝日さん、よっぽど「ケイジとケンジ 所轄と地検の24時」の、予期せぬアクシデントによる、シリーズ化断念が無念だったので、リベンジ？！

ってぐらい、設定的に、勘所部分、ある意味、似たものがありました。

生き別れとなっていた、性格・対象的な兄弟が、刑事と検事という立場で再会し、ぶつかり合いながらもある難解な事件の真相に迫っていくさまが描かれます。

しかし、やはり現在、最も「のってる」人気役者さんは、勢いがハンパないなぁ…　とも、感心。

田中圭は、流行語大賞にまでノミネートされた「おっさんずラブ」のヒットや映画化に続編。「あなたの番です」も、秋元康の企画・原案だけあって、じわじわと話題沸騰。映画「スマホを落としただけなのに」も大ヒット。一躍、寵児に。

また、中村倫也は、朝ドラ「半分、青い。」で脚光を浴びる前から、幾度か、朝ドラに出演。

長いキャリアの中で、カメレオンぶりが見事で、女装似合う、美しい男性だなぁ…　と感じてたのですが、個人的に「凪のお暇」の、安良城ゴン役が、インパクト。ものすごく似合ってたかな？と感心。

この作品では、エリートでクールな検事という役柄を、巧みに表現。松山ケンイチや、綾野剛ばりの芸達者ぶりだなぁ…　と再認識。

脇を固めるキャスティング陣も渋くて、趣里、木下ほうか、多岐川裕美、杉本哲太、生瀬勝久らも、共演

特に、生瀬勝久が美味しかった…　かな？

コメディからシリアスまで、「相棒」立ち上げ時に、名物キャラになった、朝倉から、「ごくせん」や「トリック」のオトボケ約迄まで…　ものすごく、芸達者だけに、いいとこ、もっていく約で、安堵感ありました。

オハナシもさることながら、役者達の存在感と演技力。時代性を伴ったキラキラを愛でる、ドラマ、でもあった…　かも

　　　　(ストーリー）

月島東署刑事課に配属された新米刑事・川上祐介は、妻殺しの被疑者と目される病院経営者・城崎知也を取り調べることに。勾留期限が迫る中、一緒に取り調べを担当した警部補・小寺順平がついに自白を取るが、担当弁護士の宇都宮実桜は「大八木捜査法で自白させたのでは？」と、祐介に食ってかかる。

“大八木捜査法”とは、刑事だった祐介の父・大八木宏邦を揶揄する言葉。祐介がまだ小学生だった頃、大八木は自白強要で冤罪を生んだ刑事として、世間から糾弾されることに。しかも、大八木は真相を語ることなく、突然この世を去ってしまう。

やがて、城崎の事件は思わぬ転換期を迎える。担当検事が倒れた直後、城崎が起訴の決め手となる遺体遺棄現場を教えぬまま、黙秘に転じてしまった。焦った祐介は必死に捜査を続行。だが努力もむなしく、城崎は不起訴になってしまう。しかも、その判断を下した後任検事の名前を聞いた祐介はがく然。検事の名は唐沢真佐人、祐介の父が亡くなった後、高等検察庁の元検事長・唐沢洋太郎の養子となり、生き別れになってしまった弟だった――