2007年 03月 30日
プロフェッショナル 宮崎駿 |
思えば、宮崎駿監督に関して、すごく印象に残ってるのは、手塚治虫が亡くなられたとき、周囲が美辞麗句にかぎりを並べ、神様扱いで賛辞の嵐!のなか、ひとり、ちょっと異彩を放つビター発言してたのに「あれれ?」と感じた記憶あります。
それは、一般常識的には「ちょっと…」だったかもしれないけれど、誰よりも巨匠の死を深く悼んでる、その悲しみが伝わってきて、「ああ、根っからの照れ屋さんなんだなぁ…」と感じてしまったのでした。
それだけに、NHKスタッフの、おなじ「ものづくり」にかける情熱に負けた感で、ひきうけた、長期にわたる密着取材。「ハンディカメラひとつで」って条件が興味深く、なにかと、あまのじゃくしてた(?)のに、思わずクスクス…
とくに、息子さんの映画をみた際のリアクションとか、作品作りが佳境に入ってくるほど、例のもちまえの「照れ症・大爆発!」。不機嫌やビターまきちらし、だったのが可笑しくて。
その独特の作風じゃないけれど、なにげない日常。見えざるもの、というか「もののけ」的なものを大切にしてる部分にも「へ~ぇ」。なるほど、こういう部分から「インスピレーションを得てる」んだなぁ、と感心させられるものがあったのでした。
なにより(体力の限界を感じつつも)、「志をもった、創作スタンス」に感服。
だから、次回作。「崖の上のポニョ」に関し、行き詰まりを繰り返しつつも、新たな画材を駆使して、作風を試行錯誤。その結果。当人なりに「核となるビジョン(のスケッチ)」が完成した際の、こればかりは嬉しそうな表情には、心よりホッ。
同時に、長年のつきあいで、そんな彼を理解し、支えるスタッフの深い敬意と愛情に、彼の、稀有なる才能。その器の大きさをみたような気がしました。
ここのところ、技術力、表現力の粋を集めた、ディープな作風が続いただけに、
まだ幼い(5歳)宗介少年と、金魚姫ポニョって発想、いいですよね。
ひさびさに、原点に戻った感の痛快作、との方向性だけに
個人的に、大いに楽しみ楽しみ (^。^:)
by noho_hon2
| 2007-03-30 09:42
| テレビ
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Comments(4)
TBさせていただきます。
番組でも宮崎さんは「自分は人格者じゃない」とおっしゃっていましたが、確かに偏屈なオヤジという感じでしたね。こちらで書かれている様にすごい照れ屋さんなのかもしれません。
番組でも宮崎さんは「自分は人格者じゃない」とおっしゃっていましたが、確かに偏屈なオヤジという感じでしたね。こちらで書かれている様にすごい照れ屋さんなのかもしれません。
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平成エンタメ研究所 さん(で、いいのかな?)こんにちわ。記事、興味深く読ませていただきました。たしかに、創作にかける情熱は凄い!ですよね。同時に、個人的には「無類の照れ屋さん」を痛感してしまいました。だからよけいに、外から見ると気難しく見えるのかもしれませんね。それだけに、笑顔がとても印象的 (^。^*)
同感同感。まさに、新作ごとに、新たな「夢を見せてくれる」って感覚ですよね>kju96 さん。そのワクワク感。まさに“ビンゴぉぉ!”だわ。うまいっ! (((o(^。^")o)))

