ひとつ屋根の下２ （アンちゃんと古畑任三郎）

現在、関東地方では、「ひとつ屋根の下２」が再放送中…

知りませんでした。一見、こてこてなまでのコメディ要素・満載な、ハート・ウォーミング・ホームドラマに見えて、そこは野島作品。なにげに、ディープ。

社会問題や、コンプレックスを筆頭に、ヒトの負の部分や、ダーク要素に着目。随所に、そういうエッセンスが散りばめられてるんですね。

でも、ゆるさ（かぎりなく、オヤジ・ギャグに近い、脱力系・言い間違いや、コントに近い、ドタバタ）と、シリアスさが交互で、見やすいです。
このあたり、大ヒットの要因のひとつ、でもあったのかな？

残念ながら、私は見たこと無いのですが、渡鬼シリーズのかわらぬ支持で長寿番組ぶりは、もはや記録モノだし、昨今。ドキュメンタリーの「たくましく大家族！」モノが、安定した人気をはくしてるとの噂…

やはり、基本的に、みんなの心の中。（現実では、ツーマッチでも）せめて「ブラウン管の中」では、濃ゆい人間関係や、大ファミリーに憧れてるのでしょうか？

あと、印象に残ったのは、アンちゃん役の江口洋介 の口調が、思いっきり寅さん！

これを見てると、個人的に、コロンボと古畑任三郎の関係が脳裏をよぎってしまふ…
双方、オマージュ作品では「正統派・美形を起用」がキモなのも、興味深いですよね。

古畑氏の身なりは、コロンボと対照的なまでに、びしっ！なのですが、あの、気品ある端正さこそが、じつは逸品な、コロンボのコートの味かなぁ、と想像。抜群の推理力の傍らで、性格的に、かなりの変人だしね。（←ひょっとして、このあたり。ホームズも入ってる？）

一方。江口アンちゃんも、野球帽さかさまな、カジュアル姿ではあるものの、怒濤の言い間違いも、過剰なアツさも、サマになること。これなぞ、寅さんのテンポの達人と風来坊ぶりが、アレンジされ、キャラになってるのかなぁ、と邪推されて　(^｡^*)

（やはり、登場人物が多いとき、要役は、華と「大きく見える」要素が欲しい）

あと「あえて…」な、チャレンジ要素として、まだ頬もふっくら。「可能性・未知数」時代の松たか子に、男の子みたいな格好と口調。かなり問題行動しまくり！の、ヤンチャ・キャラを演じさせてるのに、「をを！」

これなぞ、じつは、正統派の美貌と、お嬢様的・品があってこそ？！
ゆるがぬベースあってこそ、変化球が活きるのかもしれません

ある意味。出てきた頃のキムタクに、あえて「ちょっと冴えない、見守りキャラ」を演じてるのを連想してしまふ…

（映画「ウォーターボーイズ」で、頭を燃やした！玉木宏じゃないけれど、いったん、ブレイクして「期待される」像がつくと“冒険しにくい”ですもんね）

やはり、大ヒット・ドラマは時代の鏡
いろんな意味で、興味深いなぁ、と感じてしまったのでした。